激甘な溺愛は警報級


「なら、宿題なんていいからのんびりしようよ。お正月だよ?」


困ったような顔をされた。

そんな俺は、宿題が終わってるわけではないんだけど。


「…分かった!」


俺は沙夜ちゃんをそっと抱き締めた。

ハグは、ストレスを緩和させるらしい。

好きな人じゃないと意味無いらしいけど。

沙夜ちゃんが俺のこと好きなのかは知らない。

なんて悲しいこと考えつつ。


「何?分かったって」

「抱き締めたら、沙夜ちゃん落ち着くかなって」

「うーん」


そうでもなさそう。

今まで何回か抱き締めたことはあるけど、一度も沙夜ちゃんに腕を回されたことはない。

勇気を出して言ってみる…?


「あのさ、沙夜ちゃん…」

「うん」

「腕、俺に回してよ」


言った…!


「一度も、俺にぎゅってしてくれたことないなって」

「そう…だっけ」

「そうだよ、あったら覚えてるって」

「こう…?」


恐る恐る、といった感じで俺に腕を回してくる。

相変わらず控えめだな。


「別に、沙夜ちゃんみたいな華奢な女の子が強く抱き締めてきたって壊れないよ」

「うん…」

「ガラス細工触ってるんじゃないんだから、ほらもっとぎゅって」


沙夜ちゃんは、少し力を強めた。

…気がする?


「あはは、可愛い」


なんかもう面白くて。

からかいすぎたかな?


沙夜ちゃんが、控えめに抱き締める男は生涯俺だけ。