放課後、沙夜ちゃんは席に座ったままで帰る様子がない。
スマホで文字を打っているよう。
神様が、今がチャーンス!と言っている気がした。
俺は神に選ばれた男だ。
間違いない。
「沙夜ちゃ」
「沙夜姐!」
選ばれてなかったかぁぁぁぁ!
央翔だった。
沙夜ちゃんの前に座って、頬杖をついた。
「いつになったら、王子谷先輩と別れるの?」
横にいるんですけどー。
わざとか。
「こないだ言ってたじゃん、沙夜姐。王子谷先輩が怖いって。なんかいつもイライラしてて、不用意に近付けないって。もう別れようよ。俺にしよ?俺、怒らないよ、好きな女の子になんて」
沙夜ちゃん、俺がイライラしていたことに気付いていたのか…。
「俺はただ」
「あ、王子谷先輩いたんだー!」
白々しく央翔が俺に笑顔を向ける。
わざとらしく輝かせて。
「俺はただ、何ですか?」
「沙夜ちゃんとの時間が足りなくてストレス溜まってるというか…」
「ふーん、だって!沙夜姐」
「うん」
反応うっす!
おばあちゃん家の味噌汁くらいうっす!



