ドライヤーを片付けに行ってまた戻ってくる。
ソファで、昨日と同じようにゲームを始めた。
「あの…なんか2人でできることしようよ」
「今日のミッションは、ランクマッチで2プレイしようだから。昨日みたいに勝たなきゃ!って感じじゃないから、ゆるゆるお話しながらできるよ」
「んー…」
そういう問題じゃないんだよなぁ。
触れていたい。
俺の目を見て、笑ってほしい。
そう、俺だけに夢中で追われて、沼に嵌って、溺れてほしいんだよ。
だから黙って、沙夜ちゃんがゲームを2戦終えるのを待っていた。
スマホを伏せた沙夜ちゃんは、
「結局何も喋らんのかいっ」
と言う。
「前からスマホ伏せてたっけ」
「多分?」
「いや、初めて大和のこと知った時、通知を見たんだよ。だからその時は、画面上にしてた」
「たまたま、かと」
不安で仕方ない。
沙夜ちゃんのこと信用してないわけじゃない。
だけど、問い詰めてしまう。
そんな俺は嫌だ。
「どうしてそんなつらそうな顔してるの。まだ体調悪い?」
額に手を当ててくる。
「ん、まだちょっと熱いか」
「体調は平気だよ。ただ俺は沙夜ちゃんが…」
「ゆっくり休んで、月曜からまた一緒に学校行こ。おやすみ」
遮るように沙夜ちゃんが部屋に行ってしまった。
疚しいことが、あるのか?
不安が募って募って仕方ないけれど、俺は布団にくるまって、眠った。



