お昼頃。
沙夜ちゃんのスマホに着信が。
画面を見る沙夜ちゃんの表情を見て、大和からの電話なのだと勘づく。
「なに」
「羽田着いて解散した!迎えに来てよ」
「はあー?行くわけないでしょー」
「愛する弟がお願いしてるのに」
「彼氏より愛するものなんてありません!」
沙夜ちゃん…っ。
「ちぇー。まあいいや、今から帰るって伝えといて」
「はいはーい」
電話を切ったのを見計らって、後ろから抱き締めた。
「ひゃっ!」
「なに、俺のこと一番に愛してるの?」
いつもよりイケボを意識して、耳元に唇を近付けて囁いた。
「…うん、好きだよ?」
「好きー?」
「あ…愛してるよ」
「ふーん。俺も愛し…」
目線を感じて、ふと顔を上げる。
ママさんが、口をあんぐり開けて立っていた。
ドア開けっぱだったー!
慌てて沙夜ちゃんから離れて、布団の中に潜る。
「ごめんなさーい!寝まーす!あと大和くん帰ってくるそうでーす!」
沙夜ちゃんにあとは引き継ぎまーす。
「大和と知り合いなの?」
「あぁ…昼休みに一緒にご飯食べてる時、大和からビデオ通話かかってきてそれで」
「なるほどね」
なんか気まずそう!
ごめん!
まだパパさんじゃなくて良かった!
熱のまま追い出されてたかもしれない!



