なんて駄弁っていると、
「ちょっとお茶かなんか買ってくる」
と、沙夜ちゃんが立ち上がる。
「え、俺も行く…」
「待ってて」
待て、される犬の気持ち。
くーん…。
寂しいぃ。
待てども待てども帰ってこない。
10分経っただろうか。
スマホのロック画面の時計とにらめっこしながら、一日千秋の思いで待っていると、はあっはあっと小走りで沙夜ちゃんが戻ってくる。
「はい!」
左手に水、右手にお茶。
息切れしながら、水のペットボトルを俺に差し出してきた。
「え?」
「お茶の方がいい?」
「ああいや…」
「あまり眠れてないでしょ、顔色いつもより若干悪いからさ。私がすぴーすぴー寝てたせい。あと、旭山動物園のソフトクリームのお返し。値段釣り合わないけど」
「沙夜ちゃん…」
俺は水を受け取って、大事に抱き締める。
「ありがと…家宝にする…」
「飲め?」
実際喉は渇いていたから、ありがたかった。
そろそろ次の、元町教会群に向かうという時刻になると、他のメンバーが俺らの所にやってくる。
特に集合場所を決めていたわけではないんだけど…。
渋谷のハチ公代わりにされたな、これ。
さっきも沙夜ちゃんに、待てされたし。
元町のイト公か。



