「へぇ…諦めるんだ」


「幼なじみはやめねぇからな!…名前的にも朝陽の方が良いし」


「名前…?」


私は首を傾げる。


「帆波は波だろ。朝の太陽に照らされて波がキラキラする。夕焼けの太陽は沈むけど朝の太陽は昇っていくからな。太陽に浴びれない分、朝陽が帆波を照らすんだよ!な!?かっこいいだろ!!」


「一樹の割にはまともな事言うじゃん」


朝陽がフッと笑った。


「…朝陽じゃなきゃダメだね。朝陽っだーいすきっ」


私は朝陽に抱きついた。


「…っ、ほ、ほなみ…」


「…一樹、俺たち邪魔みたいだ」


「解散解散~」


一樹と山下くんは教室を出ていった。