「病気だったら……!!もっと割り切ってるよ!!」


帆波は右手を後ろに振り下ろし……


パシィィィン!!!


ビンタした。


「もう……!私の前に現れないで!一樹のせいで…!一樹のせいで……!!……っ、もう、嫌……帰るっ」


帆波は泣きながら走った。


こんなに怒った帆波は初めて見た。


俺は帆波を追いかけようとした…が。


「今は辞めておいた方がいいかもな」


夕陽に止められた。


「…そうだな。じゃあこいつどうしようか」


俺は指をポキポキ鳴らす。


「俺も…殴りてぇ気分」


夕陽も乗ってきた。