本気。

「あ、転校生じゃね?」


夕陽が言う。


だろうな。


「あ、もしかして帆波の彼氏?これは手強そう…」


何で名前で呼んでんだよ。


「…帆波は俺のものだよ」


俺は冷静を装って言う。


「そうか~。まぁ諦めねぇけどさぁ。俺はただ心配してるんだよ。帆波~あの時のこと教えてくれよぉ。なんかの病気だったのか?」


…病気?


あの時……?


後ろにいた帆波がゆっくりと転校生に近づいていく。