本気。

宮地くんは私に駆け寄って…私を抱きかかえた。


「…ごめん。ごめんな」


「…宮地くん、濡れちゃう…」


「そんなことどうでもいい」


……。


宮地くんは私を保健室に運んでくれた。


「朝陽!!」


山下くんだ。


「夕陽。持ってきたか?」


「これでいいか?」


何だろう…?


「舞原さん、タオルでまず拭いて」


「う、うん…」


「これ、俺の体操服とジャージ。今日は体育無いから使って。あ、ちゃんと洗濯してあるから安心して」


「え……いいの?」


「じゃ、俺は教室に戻るから…何かあったら連絡して」


「うん。ありがとう…」