迎えたバレンタインの日。


「朝陽!おはよう!」


「おはよう」


「これ、チョコレート!」


私は手作りチョコを朝陽に渡す。


「ありがとう。…可愛い。飾りたい」


「今食べて!」


「え、今?」


「一番に食べて欲しいっ」


「帆波のチョコしか食べないからいつ食べても一番だよ」


「それ賞味期限10分だから」


「え!?」


朝陽は慌ててラッピングを開けて口に入れる。


「…どう?」


私は朝陽の顔を覗き込むように見る。


「めちゃくちゃうまい」