朝陽と手を繋いでいる帆波を教室の窓から眺める。


俺の16年の想いはあっけなく終わった。


スッと涙が頬を伝う。


「…幸せになれよ」


「ほんと、報われないね~」


「…神崎。いたのか」


「忘れ物してね~」


「そっか」


「いつもテンション高い水嶋くんはどこにいったのかな?」


「俺だって…落ち込むことあるよ」


「まぁ~悔しいよね。帆波と宮地くんって初めて喋った日に付き合ってるんだから」


「…それに負けたのか」