もしかして…本気なの?
「冗談ですよ…真に受けないでください」
視線を合わせないまま、高田君が口を開く。
聞こえてきたクローシュの中の羽音に、苛立つように腕をかいていた。
「この部屋で虫に遭遇してから様子がおかしいが、それと関係しているのか?」
「…そうだとして、轟君には関係ないでしょう?」
轟君の言葉に怒気を含んだ声で返す高田君。
…きっと、そのことについて触れてほしくないんだろう。
だけど、轟君は踏み込んでいく。
「教えてくれ、解決策があるかもしれない」
「……嫌だといったら?」
「さっき話したことを実践する。無理矢理にでも」
「……………」
沈黙が二人を包む。
高田君が、轟君を見た。
轟君は真っ直ぐに高田君を見つめている。
「……なんで、そこまでするんです?僕らは他人です、それにこの先…人が減った方が選択肢も増えて有利だと思いますよ」
吐き捨てるように言葉を連ねた高田君に、轟君は真剣な面持ちでこう言い放った。
「他人とか、有利とか関係ない。これ以上、こんなふざけたゲームでお前達に死んでほしくないんだ」



