「………」
轟君が何か考えているようにアゴに指を添えた。
視線はフンの乗った皿の上に注がれている。
…もしかして…食べようとしてる…?
「…彩ちゃん、真彩ちゃん」
そのとき、愛梨ちゃんに声をかけられた。
私と真彩ちゃんが揃って返事を返すと、愛梨ちゃんは申し訳なさそうに顔の前で両手を合わせた。
「ごめんなんだけど、この板チョコ…愛梨が選んでもいい?食べられそうなのがこれしかなくて…」
その言葉に私と真彩ちゃんが笑顔で頷く。
「うん、私は別のにするから大丈夫だよ」
「私も他の食べ物にしますから、チョコは愛梨お姉ちゃんがどうぞ」
「ありがと…!じゃあ、もらっちゃうね」
愛梨ちゃんが板チョコが一枚乗った皿を手にする。
「真彩ちゃんはどれが食べられそうかな?」
私が聞くと、真彩ちゃんは「えっと…」とテーブルを見渡した。
残っているのはカレーライスにステーキ、ホットケーキに味噌。
虫とフンは論外だと思うけど……。
真彩ちゃんはその中の、ある一皿を指差した。



