「…や、やだな、真彩ちゃんも心配しないで!私は本当に大丈夫だから…約束したでしょ?真彩ちゃんのこと守りきるまで頑張るからね」
私の言葉に真彩ちゃんがポツリと呟いた。
どこか悲しげな顔で。
「今の彩お姉ちゃんは…昔のお母さんに似てます」
「…え…?」
「お父さんのお仕事が大変なとき、お母さんも忙しくしてて…私が“大丈夫?”って聞くと“大丈夫だよ”って…“頑張るからね”って言うんです」
___“大丈夫”。
___“頑張るからね”。
それは確かに、今の私が言った言葉だった。
真彩ちゃんは私の手をぎゅう、と握り締める。
「でもその後、お母さん…体と心が壊れてしまって…お家で寝てることが多くなって…私、そのとき分かったんです」
真っ直ぐに私を見つめる真彩ちゃんが続けた。
「“大丈夫”って言う人は本当は疲れてるのにそれを隠してて…“頑張るよ”って言う人は、頑張りすぎて心が壊れていることに気づいてないんだって…」
なんだか全部を見抜かれているように感じた。
視線が泳ぎそうになるのをぐっとこらえる。
真彩ちゃんは続けて口を開いた。
そして、力強い声で私に言い放つ。



