赤い部屋の食べ物。
並んでいるのは……赤の目立つ食べ物ばかり。
お店で売ってるようなパック詰めされたイチゴ。
手のひらサイズの、大粒のトマトが三つ。
ヘタと芯を取り、切り分けられたリンゴ一個分。
一切れの焼き鮭。
五本の唐辛子。
ワイングラスに入った赤い液体に……。
そして、白いイボのついた赤いキノコ……。
「食べにくいものが多くなってる……?」
真彩ちゃんのことを考えると、先に選ばせてもらえてよかったかもしれない。
私は真彩ちゃんを見つめた。
涙を拭いながら、テーブルの上に視線を向けている。
私はなるべく優しい声色で問いかけた。
「真彩ちゃん、先に選んでいいよ」
「…あ……はい…えっと………」
私の言葉に真彩ちゃんはキョロキョロと視線をさまよわせて、やがて一つの皿を手に取った。
皿の上にはパック詰めされたイチゴがお行儀よく並んでいる。
「愛梨ちゃんも先にどうぞ」
私が言うと、愛梨ちゃんは首を振った。



