フード・デスゲーム


轟君はそう言って、真彩ちゃんと繋いでいる手を差し出す。

そしてゆっくりと手を離し…離された真彩ちゃんの手を、今度は私が握った。


「うん、任せて」


血の気がひいているのか、冷たい手のひら。

しゃがみ込み、真彩ちゃんと視線を合わせる。


「…ごめんね、怖いよね」


人が目の前で死んで、私達ですら精神がおかしくなりそうな異様な空間。

最年少の真彩ちゃんの心は、きっと私達以上に張り裂けそうな思いだろう。


「大丈夫…私が、真彩ちゃんのこと絶対に守る」


小さな両手を自分の両手でぎゅっと握り、真彩ちゃんの目を見て続ける。


「約束する。だから最後まで…もう少しだけ、一緒に頑張ろう…?」


真彩ちゃんは目に涙を溜めて小首を傾げた。


「…頑張れば、褒めてくれますか…?」


「っ…もちろん…!褒めるよ、いっぱい褒める…!」


私は真彩ちゃんを強く抱き締めた。

真彩ちゃんの両手が、私の背中にまわされる。


「私…お母さんに…また、会え、ますかっ…?」


「会えるよ…!会わせるよ…!!」


真彩ちゃんの涙が私の肩口を濡らす。

約束を守らなきゃ。

そのために、生きなくちゃいけない。

スピーカーから、音声が流れ出す。