「これ…テレビの撮影じゃねぇのかよ…なんだよ毒って…あの銃も……!なんなんだよっ……!」
歯を食いしばりながら、握った拳を震わせる湯木君。
その言葉を聞いて、力なく愛梨ちゃんが声を出した。
「…あなたなら…轟君なら、なにか知ってるんじゃないの………?」
初めて聞くような、か細い声。
だけど、その声はしっかり轟君に届いたようだった。
「…なんで、俺に聞くんだ…?」
その返答にうつむいていた愛梨ちゃんが勢いよく顔を上げる。
涙で、バッチリだったはずのメイクはすっかり崩れていた。
その目は轟君をとらえてキッと睨みつけている。
「思い出したの…“轟グループ”のこと」
“轟グループ”…その言葉に轟君の眉がピクリと動く。
愛梨ちゃんは続けざまに言葉を連ねた。
「日本屈指の大企業…その社長には二人、息子がいるって聞いたことがあるの。轟グループはステラガールズのスポンサーでもあったから」
愛梨ちゃんの瞳に大粒の涙が溜まっていく。



