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次の部屋へのドアが開いて…。
それからどのくらい経っただろう。
テーブルのそばには、すっかり冷たくなった長峰君が横たわっている。
彼を率先して寝かせてあげたのは轟君だ。
そういえば高田君も手伝っていたっけ。
長峰君の遺体と、血の臭いに吐き気をこらえながらだったと思う。
時折、「すみません…」と片手で口元を押さえていた。
今は二人共、酷く疲れた顔で部屋の隅に座り込んでいる。
「……………」
愛梨ちゃんは床の上で、膝を抱えるようにしてうずくまっている。
「…彩お姉ちゃん…翔太お兄ちゃんが……」
赤く泣きはらしたまぶたのまま、カタカタと震える真彩ちゃんが呟く。
涙声で、鼻をすする真彩ちゃんのことを、私は抱き締めることしかできなかった。
『皆様、次の部屋へ移動を始めてください。これは一度目の警告です』
「……んだよ、それ……」
スピーカーから流れた音声に、立ちすくんでいた湯木君が声を絞り出した。



