フード・デスゲーム



「なんで…?どうしてぇ……?」


あれから数分間。

どれだけ叫んでも、一向に誰もやって来ない。

やって来る気配が、一切しない…。

力なくへたり込む愛梨ちゃんの横で、湯木君が汗を流しながら乱れた息を整えていた。


「…どうなってんだよ…テレビの撮影だろ…?」


「まさか、誰も見てないとか…?」


私の言葉に愛梨ちゃんが首を振る。


「そんなのあり得ない…絶対誰か見てるはず…」


それじゃあなんで………?

長峰君は明らかに体調を崩している、なのに…。

なんで誰も来てくれないの……?

考えていると、あることが頭をよぎった。

“来てくれない”のではなくて…“来る気がない”…?


「そんなわけ…ない、よね……?」


そんなことをしていたら…長峰君は___。


___ザザ、ザ………。


『!!』


スピーカーから音が流れる。


「ったく!遅ぇんだよ!!」


湯木君が苛立ちを隠せない様子で床を強く踏みつけた。

私は愛梨ちゃんと手を取り合い喜ぶ。

よかった、これで長峰君は助かる___。


そんな希望は、スピーカーから発せられた一言でかき消えた。



『制限時間となりました。長峰 翔太様、デスポイントが2に達したため脱落となります』