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それから轟君は、残りのレタスを全て食べてくれた。
「…ん…」
ぶっきらぼうに皿が手渡された。
食べ残しもない、綺麗な皿を受け取る。
「あ、ありがとう轟く___」
___カランッ、カランカランッ!!!
その瞬間、何かが床に落ちる音が響いた。
私と轟君は音がした方に視線を向ける。
そこには床の上で逆さまになった白い皿と、散らばる千切りキャベツ。
そしてその場に崩れ落ちる長峰君の姿があった。
「おい、翔太___どうしたんだよ?」
「えっ?どうしたの?翔太君…」
湯木君と愛梨ちゃんが長峰君へ近寄る。
その後ろでは高田君が心配そうに見つめていて、真彩ちゃんはこてんと首を傾げていた。
「…なんだ…?」
轟君が長峰君の元へ駆け寄り、私もその背中を追いかける。
「長峰君、どうしたの?」
声をかけると、長峰君の口から震えた声が聞こえた。
「…や、なんか…手足が痺れて…気持ち悪くて…」
その言葉に轟君が眉をひそめる。
「………まさか、毒か?」
「えっ___!?」
“毒”___その言葉に、一気に背筋が冷えるような気分になる。



