「翔太君、選び終わった?どれにしたの~?」
その手の上にある不思議な形の植物が乗った皿を見て、長峰君がハッとしたように目を大きくした。
「愛梨ちゃん!そうだ、愛梨ちゃんの選んだ野菜、俺が代わりに食べるって約束してたよね…!」
「あ、覚えててくれたんだ~、嬉しい~」
「いいよいいよ、それじゃもらうね!」
長峰君が愛梨ちゃんの皿の上に手を伸ばす。
そして植物を指でつまみ、かじりついた。
「それ、どんな味なん?」
湯木君が興味津々といった面持ちで目を輝かせている。
長峰君は植物を咀嚼しながら首をひねった。
「んー…?なんか特に味しないかも…?」
「なーんだ、じゃあ余裕じゃん!つまんねー」
そのまま最後となる二つ目にかじりつく長峰君。
ふと、その顔が僅かに歪んだ気がした。
どうしたのかな…。
湯木君もそれに気づいたらしく、長峰君に近寄る。
「どうしたん?歯でも折れたとか?」
「いや…そうじゃなくて」
長峰君は不思議そうに植物を見つめながら呟いた。



