フード・デスゲーム


確か…私、愛梨ちゃん、真彩ちゃんは食べ物を手にしていた。

それに湯木君と高田君も。

まだ皿に手をつけていないのは長峰君と…。

私の視線が、テーブルから離れた場所にいる一人に向いた。


「お前は…轟…だっけ?選ばなくていいのか?」


___先に俺が選んじまうぞ。


迷っているように皿と轟君を交互に見つめる長峰君。

その言葉に対して轟君が口を開いた。


「…俺は今回パスする。お前が好きな方を選べ」


轟君がふいっとそっぽを向く。

長峰君は「それなら…」と一つの皿を手に取る。

その上にあるのは…千切りされたキャベツだった。


「うわ、なんでそんな量あるやつにしたん?」


湯木君がピーマンをかじりながら長峰君に尋ねる。

パリパリとした小気味良い音が辺りに鳴った。


「もう一個の方…ゴーヤ選んどけばよかったじゃん?一本だし」


「え?うーん…確かに量は一本だけど、俺苦手なんだよな。生でも苦そうだし、それに…」


長峰君がキャベツを指でつまむ。


「キャベツなら普段から食べ慣れてるし、千切りされてるなら食べやすいかなって」


そう言って笑う長峰君に、愛梨ちゃんが近づく。