『クローシュのロックを解除致します…今回の制限時間は45分です』


その音声を聞いて、私はテーブルへと近づく。

轟君以外、全員が私と同じように動く。

どうしよう。

中の食べ物がでてきたら、真っ先にポイント数のかかれた紙を見てみようかな…。

期待するのはあまりお腹に溜まりそうにない、高ポイントの食べ物。

そしていいのがあったら、手に取ってみる。

頭の中で考えていると、クローシュが開いた。

素早く目を動かす。

全てを見終える前に、私は直感で一つの皿を手に取った。

手にした皿の上には小振りなレタスが一玉。

添えられた紙には5ポイントと書いてある。


「あれれ?そっちで良かったの~?」


愛梨ちゃんがニヤニヤとした笑みを浮かべながらそう言った。

その手には10ポイントと書かれた…初めて見る植物…。

これ、なんて野菜だろう……?

茎に交互にピンと立ち上がった葉が生えている。

なんの野菜か分からないけど…皿の上に二つだけコロンと乗ったそれは、私が期待していた食べ物にかなり近い。