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『一時間が経ちました。次の部屋への扉のロックを解除致します』
スピーカーから流れる無機質な音声。
全員がドアの前に立つと、自動的にドアは開いた。
「さてさて、次はどんなところかなー?」
スマホを構える湯木君を先頭に、ドアの先へと向かう。
次に広がっていたのは……。
「おお、黒じゃん!おっしゃれー」
三つ目の部屋は黒い部屋だった。
作りは前の二つと同じ。
部屋と同色に塗られたスピーカーと、中央のテーブル…並んだ七つのクローシュに、次の部屋へと続くドア。
さっきからずっと単色の部屋が続いていたから、なんとなく今回もだろうと思っていたけど…。
「壁も床も同じ色って…なんか落ち着かないな」
「そうですよね…」
長峰君の言葉に同意する。
気味が悪いというか…長時間ここにいたくない。
そんな気持ちになる。



