フード・デスゲーム


轟君がチーズを取り、高田君が卵を取る。

愛梨ちゃんと長峰君もそれぞれ餅と白米を選び取った。

皆が次々に皿を選んでいき、残ったのは食パンが二つ乗った皿と、あの謎の粉が盛られたティーカップ二つだけ。


「おっ、この白い粉が入ってるやつ、どっちも10ポイントじゃん!絵面的にも面白そーだしチャレンジしよっと」


湯木君が二つあるうちの一つを手に取る。

これで選択肢は食パンか白い粉だけど…。


「えっと…えっと……」


私と同じで出遅れたのか、戸惑った様子の真彩ちゃんが見えた。


「いいよ、真彩ちゃん。もう食パンしかないけど…どうぞ」


「えっ…でも、そしたらお姉ちゃんが…」


「私はいいの!次で頑張るから、ね?」


そう言って笑いながら、粉が盛られたもう一つの皿を手にする。


「あ、ありがとうございます」


申し訳なさそうにだけど、ようやく真彩ちゃんも食パンの皿を取ってくれた。

そして一緒に“いただきます”を言って手を合わせる。

…と、いっても。

この粉…なんなんだろう…食べられるよね?