白だ。

今度は一面、真っ白な世界が広がっている。

だけど部屋の作り自体は変わらないようで、黄色の部屋と同じようにテーブルとクローシュ、同色に塗られたスピーカーがあった。


「うわ、ここも単色かよ…目が痛いな」


短髪の男の子が目をこする。

もしかして…全ての部屋が一色に塗られているんだろうか。

全員が白い部屋に入ると、黄色の部屋と繋がっていたドアがひとりでに閉まり、ガチャリと音がした。

試しにドアノブを動かしてみるけど、音が鳴るだけで開く気配はない。

ドアノブの男の子がため息を吐く。


「…あの部屋には戻れないみたいだな」


「そう、みたいですね…」


『黄色の部屋での生存、おめでとうございます』


白く塗られたスピーカーから、声がした。


『新しい部屋に到着したため、黄色の部屋での各自収集ポイントを発表致します』


「成る程…ここで自分達のポイントなどを確認して上手く立ち回る、ということですね」


「あっ…、そうか、そういうことなんですね」


先程から的確にゲームの意図を捉えていく眼鏡の男の子の言葉に、私は感心しながら頷いた。