___とにかく、安心したかった。
それからは平静を保つように心がけている。
一日でも早く退院するために。
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「井原さん、朝食をお持ちしましたよ~」
ふと、看護師さんが朝食の乗ったワゴンを運んできてくれた。
手際よくベッドに設置された台に朝食を置いていく看護師さん。
「ゆっくり食べてくださいね」
「はい、ありがとうございます」
そう言って去って行く看護師さんに頭を下げる。
台の上には、並んだ朝食。
白米と、焼き鮭、味噌汁、漬物と海苔とお茶。
私は箸を取ろうとして、やめた。
そのかわり、手と手を合わせて挨拶を口にする。
「…いただきます」
今日も一日が過ぎていく。
デスゲームなんて、全てが夢だったかのように思える日常がそこにあった。
それから、さらに数日が経ったときだ。
「…え?」
先生の言葉に私は驚いた。
「そろそろ彩さんも落ち着いてきたようですし、退院にしましょう」
平静を装う私の作戦がうまくいったのだろうか。
それとも、私が帰ることを強く希望していたからか。
退院の許可が、下りた。
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