フード・デスゲーム


目が覚めると、この病院にいた。


「!彩…!目が覚めたのか!?」


「か、看護師さん!む、娘が目を開けました!!」


「すぐに先生を呼んできます!」


…誰かが、バタバタと走っていく音がする。

それがこの場所での最初の記憶だ。

近くの雑木林で倒れていたところを、ゴミ拾いに来たご老人が見つけて、警察と救急車を呼んでくれたらしい。

そして持っていた鞄に入っていた学生証から、学校、そしてお母さんに連絡が入ったという。

この時点で、私がいなくなってから三日も経っていたと知らされる。

それからは張り詰めた糸が切れたように、心配する両親に泣き叫びながらデスゲームのことを話した。

そのあまりにも必死な訴えに、ただごとではないと判断されたのだろう。

病院が警察を呼び、服についた返り血についても詳しく調べてくれることになった。


「無事で帰ってきてくれて、本当によかった…」


そう言ってお母さんが私を抱き締める。

ふと、真彩ちゃんのことが頭をよぎった。

…真彩ちゃんは、無事にお母さんの元へ帰れたのだろうか。

どこにいるか、連作先も知らない私には確かめようがなかった。