フード・デスゲーム


音がする。

前の部屋と繋がるドアから。

上の方から、何かが開く音。

終わりが近い。

その前に、どうしても。

これだけは、言っておかないと。


「私…皆と会えて良かった」


長峰君と、湯木君と、高田君と、愛梨ちゃんと。

真彩ちゃんと、そして___。

彩斗君と目が合う。

私は目を細めて、微笑んだ。


「彩斗君に会えて、良かった」


彩斗君が笑う。

悲しそうな、でも嬉しそうな笑顔。


「___俺も、彩達に会えて良かった」


___この場所は大嫌いだけど。


そう言った彼の言葉に、「私も」と返す。

視線をドアへと向けた。

真彩ちゃんが泣きじゃくりながら、私と彩斗君に抱き付く。

そこにいたら危ないよ、真彩ちゃん。

そんなことを考えながら、ドアの上部へ視線を移した。



私の瞳に映ったのは。

こちらを狙う、黒い銃口だった。



ああ、終わる。


私はゆっくりまぶたを閉じた。


最後に食べるなら、ケーキじゃなくて。


お母さんの作ったご飯が、食べたかったな。