フード・デスゲーム


「親父は…親父の会社はこのデスゲームの運営側だ。少なくとも何らかの手伝いをしていると、今ならそう断言できる…つまり、俺は___」


「轟君のせいじゃないよ!」


私は再びケーキを手に取った。

口に頬張りながら、言葉を続ける。


「お父さんがっ…!デスゲームに、関わっているんだとしても…!!それは轟君のせいじゃない!!」


喉につめそうになりながら、なんとか飲み込む。


「俺も同罪だ!親父と何も変わらない!誰も守れなかった、見殺しにしただけだった!!早乙女みたいに、誰かと一緒に死ぬ度胸もない!!」


___こんなやつが、生き残るべきじゃない!


轟君の叫びが耳を刺す。

それでも私は手を止めなかった。

ケーキの中心部に指が届く。

中にはやはり、クマの形のグミが詰まっている。

轟君が手を伸ばす。

自分の皿ではなく、私の皿のケーキに。


「っ…俺は、お前に生きていてもらいたい…!兄貴と同じくらい優しくて、強い心を持っているお前に…!!」


轟君が私の選んだケーキを食べ進めていく。

私は轟君の選んだケーキを食べ進めていく。

それを交互に見つめていた真彩ちゃんは、鼻をすすりながら両方のケーキに手を伸ばした。