「点数が三種類ありましたよね。難易度ごとに分けられているなら、10点の食べ物は難しいでしょう…なにより七つの部屋で行う長期戦ですから」


「…あーね。30点取るまでに満腹になって、食べきれなくて脱落ってやつも出てくるってことかぁ…んー面白いじゃん」


そっか、そういうことなんだ…。

二人の会話を盗み聞きさせてもらいながら、ゲームの作りを少しずつ理解していく。

こうしてまとめられると、ちゃんとしたゲーム内容だった。


「お姉ちゃん、お姉ちゃん」


袖口をくいっと引っ張られる。

ランドセルの女の子が私を見上げていて、目が合うとにこりと微笑まれた。


「えっと…その、楽しみですね、ゲーム」


膝を床につけて女の子と視線を合わせる。


「ふふっ、そうだね。頑張ろう!」


嬉しそうに頷く女の子の頭をなでる。

可愛いなぁ。

ほのぼのとした空気の中、不意に部屋の中央から金属の音がした。

全員の視線がそちらへ向く。