フード・デスゲーム


死ぬ…?

私の肩がこわばり、かすかに震えた。


「そういう“設定”ってことっしょ?OKOK!」


だけどパーカーの男の子の言葉を聞いてホッと胸をなで下ろす。

そうだよね、そういう“設定”…だよね?

また機械音が流れる。

ルール説明はまだ続くようだった。



『食べ物を乗せた皿には特別な仕掛けがあり、皆様が眠っている間に採取した指紋を登録してあります』


『そのためもしも、各部屋で一皿も手に取らなかったり…手にした皿の上の食べ物を食べきれなかった場合、ペナルティがつきます』


「えぇ~!?ペナルティ~!?やだ~!」


「ぶーぶー!!」


愛梨ちゃんが場を盛り上げるように不満の声をもらし、パーカーの男の子がそれに続くようにブーイングをしていた。


『皿を取らない、皿の上の食べ物を時間内に食べきれなかった…この二つのどちらか一方でも満たした方にはデスポイントが1、付与されます』


デスポイント…?

私は集中してスピーカーの音を聞く。


『このデスポイントが2になった方も脱落となり、死んでいただきますのでご注意を』


「んー、つまり…なにか食い物選んで、残さず時間内に食えばいいってことじゃん?全員クリアできるんじゃね?」


「…それはどうでしょうね」


パーカーの男の子の言葉に眼鏡の男の子が口を挟んだ。