三曲目が始まった。
…あれ?これって……?
私は首を傾げる。
歌のテンポから察するにバラードなんだろうけれど…。
それは私も聞いたことのない歌だった。
___私にしかできないこと、したかった。
___お前にはできないと皆が笑っても。
___たった一人でいいの。
___望んでくれる人がそこにいるなら。
___私が照らすから、見つけて、ステラ。
長いビブラートを響かせて、三曲目が終わる。
「…最後まで聞いてくれてありがとっ!」
息を弾ませながら愛梨ちゃんが笑顔で手を振る。
私は轟君と真彩ちゃんと、三人で高田君の元へ駆け寄った。
……高田君は………。
愛梨ちゃんを見つめて、涙をこぼしていた。
小さく口を開けて、僅かに頬を赤らめて。
愛梨ちゃんへ拍手を送っていた。
そして眼鏡を取り、涙を拭う高田君に…轟君が優しく声をかける。
「行こう、高田。時間がなくなる」
再び眼鏡をかけ、鼻をすすった高田君がテーブルへ向かって駆けだした。



