それから愛梨ちゃんのパフォーマンスが始まった。
まずはステラガールズのデビュー曲。
キラキラとした歌声が辺りを包む。
軽やかなステップを踏む愛梨ちゃんを、高田君は静かに見つめていた。
私も轟君と、二人の様子を後ろから見守る。
「…うまく、いくかな…?」
制限時間もどれくらい残るか分からない。
不安を隠せない私を見て、轟君は強く頷いた。
「信じよう、早乙女を」
二曲目のセカンドシングル曲が始まる。
音楽のない、賑やかな演出もないライブ。
ステージと呼ぶには味気ない茶色の部屋の中、愛梨ちゃんは歌い、踊りきった。
高田君の後ろ姿からは感情が全く伝わらなくて、漠然とした不安と緊張が私の心を包む。
「井原」
轟君から肩を叩かれた。
「お前もそろそろ、自分の皿の食べ物を終わらせておいた方がいい」
「轟君達は…?」
「俺は高田を待ってから決める…いいから行ってこい」
「う…うん、分かった」
轟君の言葉に、私が移動をしようとしたとき。



