とあるアプリの話

場所は学校、時間は昼休み。

私– –中川優亜は1人で、非常階段の1番上の段に座ってお弁当を食べていた。

一応私は、ぼっちなわけではない。

親友の星宮花恋と、彼氏の増田悠斗がいる。


– –まぁ2人とも、私に隠れて浮気してるけどさ。

はぁ…とため息が口から溢れる。

浮気していることを知ってから、私は2人を避けまくっていた。

そうしたら私はぼっち状態になり、お弁当の時間はいつしか、だれも来ないこの非常階段で食べるのが日課となっていたんだ。

もう花恋への友情も、悠斗への愛情も最初からなかったかのように綺麗サッパリなくなっているけれど、まぁ裏切られていたことにショックは受けている。

あの2人、どうしてやろうかな…復讐したいけどたぶん無理だろうし– –


ブブッ


そう考えながらお弁当の蓋を開けたとき、ポケットにいれていたスマホが震えた。

それを取りだすと、インストールした覚えのないアプリがダウンロードされていたのに気づく。

アプリ名は…えっ、書いてないし…。


よく分かんないけれど、なんのアプリかたしかめたかった私は、そのままアイコンをタップしてアプリを開く。

表示されたのは、「願いごとをかいてください」という文字と、願いごとをかく場所であろう大きめの枠。

ん…?

なんだ、これ。

もしや、願いごとをかけば願いが叶いますよ的なアプリ?

「嘘くさ…だけどまぁ、ストレス溜まってるし、書いてみるかー」

願いごと…花恋と悠斗に対する復讐の内容はすぐに決まり、私は枠の中にそれを入力した。

『星宮花恋と増田悠斗を精神的に追いつめ、最終的には最も苦しむ方法で殺してください』

文字にすると、今までたまっていたモヤモヤや怒りがすーっとひいていく。

枠の下には、〚説明と注意事項〛と、〚完了〛の2つのボタンがあった。

〚説明と注意事項〛なんて読むのめんどくさいし、さっさと〚完了〛しよう。


私は、〚完了〛を押した。




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〚説明と注意事項〛

・願いごとは、下にある完了ボタンを押してから30分以内に叶います。

・数日かかる願いごとも叶います

・完了のボタンを押すと、願いごとを取り消したり、変えることはできません

・ただし、自分以外の人間の死に関連する願いごとをした場合は別です。人を呪わば穴2つ。使用者の命も奪います。
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