入学して早々に出来上がったルーティン。
 結奈、真梨香とそうして過ごす昼休みは、そのために学校に来ていると言ってもいいくらい大好きな時間だ。

 だけど、私にはもうひとつ、昼休みの楽しみにしていることがある。
 そしてそれは、今こうして私まで購買へと急いでいる理由でもあった。

 購買まで、あとは一直線という地点に差し掛かったとき、私たちは走るのをやめて歩き始めた。
 すでに購買でお昼を買い終えた集団が、正面から押し寄せてくるのが見えたからだ。

 暗黙の了解で互いに左側に寄る。
 すれ違うことができるように。
 と同時に、視界がひらけた──

 あっと思わず声が出そうになる。

 今日も会えた!
 いつもの自販機前ではないけれど。

 あっちはちょうど右に曲がり、2年生の教室棟を向いたところだった。

 今日も紙パックの飲むヨーグルトを買ったんだろうな、と思った。
 けれど、違った。
 その手にあったのは、意外なことにカフェ・オ・レだった。