私には子供がおらず、普段から子供と関わることもない為、パッと見では年齢がよくわからない。
ギャンギャン泣く子供を、大人たちは見て見ぬふりをする。
今の時代、下手に子供に声をかけたりすると犯罪者扱いされるからなのだろうけれど、殺伐とした時代だな⋯⋯。
「ちょっと、あんた。親はどうしたの?」
何しろ、子供との接し方が全然わからないので、少しぶっきらぼうだったかもしれない。
年齢も性別もよくわからないその子に尋ねると、一瞬ビクリとして黙ったが、
「パパー!ママー!」
そう言って再び泣き叫び始めた。
「はぐれたの?迷子なのね?」
すると、グシャグシャの顔のまま子供は頷き、目の前の特急を指さした。
「え、どういうこと?親はこの電車に乗ってるの?」
電光掲示板を見上げると、発車時刻まではまだ時間がある。
仕方ない⋯⋯。
子供の手を引いて、特急の中に乗り込んだ。
ギャンギャン泣く子供を、大人たちは見て見ぬふりをする。
今の時代、下手に子供に声をかけたりすると犯罪者扱いされるからなのだろうけれど、殺伐とした時代だな⋯⋯。
「ちょっと、あんた。親はどうしたの?」
何しろ、子供との接し方が全然わからないので、少しぶっきらぼうだったかもしれない。
年齢も性別もよくわからないその子に尋ねると、一瞬ビクリとして黙ったが、
「パパー!ママー!」
そう言って再び泣き叫び始めた。
「はぐれたの?迷子なのね?」
すると、グシャグシャの顔のまま子供は頷き、目の前の特急を指さした。
「え、どういうこと?親はこの電車に乗ってるの?」
電光掲示板を見上げると、発車時刻まではまだ時間がある。
仕方ない⋯⋯。
子供の手を引いて、特急の中に乗り込んだ。



