「あの・・・ししっし消毒・・・」




「気にしないで下さい・・・卒業式・・間に合わないんじゃないですか?」




その女性は何かを思い出したかのように口を広げ「そうでした!」と叫んで走っていってしまった。





「あの人・・・天然だろうね・・・・」



「うん。そうだろうね。ていうか・・・保健室いこ?血出てるし・・・」




泉はそう言って私と保健室を探した。




「ていうか・・保健室とかあるのかなぁ・・・?とりあえず・・・あ。私消毒液と絆創膏持ってるからそれでいい???」



「うん・・泉ごめん・・・」



「いいよー」





式が始まる時間・・・・だけど・・・間に合いそうにないな・・・



ていうか・・・あの女性が気になるな・・・カワイイ人だったし・・・・



「泉・・・・あのさぁ・・・」



「ん?」



泉は私の足に絆創膏を貼り、私の顔を見上げた。