「とりまお前は帰れ!
どうせ本なんて読まないだろ」
「まぁーね、確かに読まないし帰ってやるよ。明日は一緒に帰ろうな」
ばいばーい、て軽く手を振りながら去っていった彼をそっと目で追い、出ていく姿に不覚にもほっとしちゃう。
……私の安置が脅かされるところだった。
ちらっと横目で仙石先輩の方を見ると
それはそれはバッチリと目が合ってしまった。
ひぃ……っ!
ば、バレた?
もしかして仙石先輩の友人が出ていってほっとしていることがバレた?
それはまずい。そんなの私だったら気まずすぎて死ねる。
急いで視線を外して本を凝視する。
隣からふふって
小さく笑い声がしたが聞こえなかったことにした。



