彼氏から煙草を取るためには


‎𖤐 ̖́-‬





────2年前





まだ涼しくて、でも少しずつ夏の音が近づいて来ていたある日のこと。



今日の放課後は仙石冬也さんとの図書委員の仕事がある。



何回かの当番をふたりで頑張り、少しづつだけど仙石先輩と居ても緊張しなくなってきた。



それでも注がれる女子の視線には慣れないけど。




そして今日も今日とて仙石先輩とふたりで当番。周りにはいつもじゃ考えられない数の女の子付き。




一応女子たちも図書室内であることを考慮してくれているのか、コソコソ話。それか見つめるだけ。




本当にありがたいけど。


話の内容が分からないからこそ、ビクビクしちゃうというか……!



もし小さな声で私のことを言っていたり、恨みをこめた視線を向けていたりでもしたら私は立ち直れない。




本当に仙石冬也さまを取ろうなどとは1ミリも思っておりませんので、どうか敵意だけは勘弁してください…!




なんて心の声は所詮は心の声であり

もちろん聞こえるはずがないのだ。


私が出来ることは静かに視線を下げてポップ作りに専念すること。