神崎くんだ!
向こうも私の姿を捉えたようで、ブンブン手を振る私の方へと一歩一歩近づいてくる。
「八尋先輩はここでご飯食べてるんですか?」
「うん。結花と一緒にね」
興味津々に辺りを見渡す神崎くんが可愛くて思わずニヤニヤしちゃったら
不審者すぎたらしく軽く睨まれる。
「機嫌がいいですね」
「いい事あったからね!」
「いいこと?」
「うん。勉強会するんだぁー。
イケメン瑞鳳大生と一緒にね!!」
そう言い切った直後のこと、
突如、ドン!と鈍い音が静かな中に響いた。
私の近くで。
視線を木々に向けて、
葉っぱが待ってるなぁーとか
意味わかんないこと考えていた私の意識が反射的に音の方へと向いた。
見ると神崎の持っていたペットボトルが手から滑り落ちて机に転がっているではないか。
基本的にスーパーエリート優秀神崎くんが、手からペットボトルを落とした!!!
「か、神崎くん?」
たまらず視線を上げて神崎くんを見たらその顔は「嘘だろ、信じられない」とでも言いたげだ。
わ、わたしそんなに変なこと言ったか?
冬也は王子様級のイケメンだし、瑞峰大生だし、一緒に勉強会するから伝えた情報に間違いないはず。
だとしたら何をそんなに驚いているんだ神崎くん?



