何故かひとりで思い悩み、
何故かひとりで決断して、
大多数の人に不審がられて。
今思うと冬也とは県も違う大学に通おうとしていたなんて、どう考えてもムリだ。
遠距離なんて私が耐えられない。
「ま、これで安心安心。八尋が正常に戻ったことを記念してこれあげるよ」
ほい、と言われて渡されたのは飴玉だ。
イチゴ味の可愛らしい包み紙に包まれた飴玉はあまりにもちばちゃんのイメージとかけ離れている。
「奥様セレクトですか?」
「ビンゴ」
ほれどっか行った、て勝手に話を切り上げて仕事モードに戻ったちばちゃんを残して私は職員室の扉を閉めた。
ちばちゃんにも心配かけちゃっかな。心配、てよりは面倒って感じか……。
どちらにしても私の迷走に付き合わせて申し訳ねぇ。
色々考えながら教室に戻るべく、フラフラと校内を歩いているといつもと違うことに気づく。
……。
そう、いつもより辺りが静かだ。この時間だったらもう少し話し声が聞こえてきてもおかしくないのに。



