𖤐 ̖́-
「これ、お願します」
「…意外と早かったな」
朝イチに突撃した職員室で我が担任であるちばちゃんに進路希望調査書を渡すと驚いて目を見開いている。
そんな驚かれても困りますよ。
決断は早いことに越したことはないのですから!
瑞鳳大に思いを決めたら今まで引っかかっていたものが全部流れて行ったみたいに、あんなに進んでいなかった手がスルスル進んじゃう。
欲望に忠実な自分が面白い。
片手で私から紙を取って、そこに書かれた文字を読んだらしいちばちゃんは感心したような声を出した。
「おぉー、やっと決断したのか」
「頑張ります!!」
勢いよくガッツポーズなんてしたら、思いのこもっていない拍手がパラパラと降ってくる。
「まぁ俺からしたら突然志望校変え始めた方が変だったけどな」
「それは諸事情あったんです」
あれは、本当に思い出したくもない記憶……。



