彼氏から煙草を取るためには


おそるおそる顔を上げた瞬間、鼓動が跳ね上がった。


いつも通りの私に向ける優しい瞳をしていて、どんな無理難題でも優しく包んでくれそうな、そんな感じ。



そうだ。私が冬也のことを好きになった理由はこれだった。



この優しい瞳、色素の薄いこの綺麗な瞳で見つめてくれることが好きで、大好きで。


だから好きになったんだった。





「叶葉は違う?」




あまりに柔らかい声色に泣きそうになる。

私、今まで何気にしていたんだろう。

周りの人に何を言われても、冬也にどんな人が寄ってこようと、冬也が私の大切な人ってことは変わらないのに。


曇っていた心が晴れ渡り、私は勢いよく口を開いた。




「……違わない。冬也の近くにいたい」




きっと私の考えは最初から決まっていたんだ。少しの勇気が足りなかっただけ。




「私も瑞鳳大に行きたい!」




私のそんな発言に2人は満足そうに頷いて
優しく笑ってくれる。


そんな視線が気恥ずかしくて、いたたまれなくなり目の前にあったブルーベリーをパクッと食べた。






「それにしても本当に叶葉は頭がいいよね。2人は簡単に瑞峰大、なんて言うけど私としては夢のまた夢よ」

「結花も本気出したら行けると思うけどなぁ〜」

「その本気のだし方が分からないのよ」



いちごを食べながらそう言い切った結花。



「でも結花ちゃん、1年の頃学年1位取ったとかで大騒ぎになってなかった。ほぼ全て満点で」

「あれ?そんなことあったっけ?」

「まさか忘れたの?」