結花の言う通りだ。
一瞬の見られたような感覚ですら不快感を感じるのに、それが何人からも注がれるなんて。
でもパンケーキ屋さんに連れてきたのは結花では?
「慣れちゃったら何も感じないよ。正直見られてることすら意識しないと分からない」
パクッとパンケーキを口に入れた冬也を思わず見つめてしまう。
そんな視線に慣れていいのだろうか。
「冬也は
大学ではどうやって過ごしているの?」
冬也は少し驚いたように視線をあげてから小さく「そうだね」という。
「普通の大学生だと思うよ。
別に特段目立ってないし、学校よりは家が好きだからすぐ帰るし」
「じゃあ高校の頃みたいな、
王子様信仰はされていない?」
「そうだね。
されてないと思う」
私の心配する気持ちを感じ取ったのか、安心させるような優しい瞳の冬也。
良かった。あれよりはマシなんだ。
ふぅ、と安心した。のが世の終わり。



