彼氏から煙草を取るためには





どんな罵倒が飛んでくるだろう。いや、あの仙谷先輩だし罵倒はないか。

じゃあパシリかな?カレーパンかな?クリームパンかな?もしかして大人気のとろとろプリン?





なんでも覚悟して身構えていると

私の予想とは裏腹に、スっと私から視線を外したらゆっくりと口を開いて






「情けないとこ見られたね」






そう言って困ったみたいに小さく笑った。

それはそれは美しかった。






「君は彼女と同じクラスだったりする?」

「え、それは……」

「もし会ったらさ少し気にかけてあげてよ。本当に悪気なかったんだ」






仙谷先輩。
きっとそれは彼女の傷口に塩を塗りますよ?





なんてもちろん言えるわけなくて、思いっきり頭を下げたら猛ダッシュで逃げたのだった。



優しいからこそ、少し残酷な人。あの日私も知ったのだ。