冬也は前を向いたままぎゅっと繋がれた私の手を引いてどんどん歩いていく。
「あれ?冬也、そんなに急ぐ必要ある?」
「…このままだと叶葉が見られすぎてすり減りそう」
「すり…?なぜ?」
「何となく。」
冬也は唐突に変なこと言うことあるよなぁ。
もし見られすぎてすり減るのなら君、仙石さんのせいなんですけどね。
ほら、今横を通り過ぎた女の子もガン見してるし。その後私を見て睨んでる気もするし。
あそこのカップルも2人して私たちを見てるよ。
「冬也がかっこ過ぎるから見られるんだよ?
女の子も男の子も見ちゃうような美しい容姿をしてるから私にも視線が刺さるし!」
私がどうでもいいことをペラペラと口走っている間にも、冬也は前を向いたままルミナスに向かって突き進んでいく。
足の長い冬也に追いつくように自然と私まで小走りになっていく。



