「…ッイヤ~、もうさ!?
そんな可愛いこと考えてたの!俺のために!!」



私はこんなに真面目に話してるのに。
なぜか当の本人の冬也は片手で口を覆って感激していた。


なにその失礼な反応!


そんな反省するどころか嬉しそうな姿見たら
いくら寛容な私でも怒りが出てくる。


幸いにも私はまだ来たばっかで荷物も置いていない。
つもりは帰る準備は万端なのだ。




「もう知らない帰る」

「え、噓でしょ?」




まじまじのマジだもん。

さすがに困惑している冬也をおいて踵を返して廊下を進んでいく。





「今まで通り叶葉の前では吸わないよ?」





すぐに私の背中に追いついた冬也は私を後ろから抱きしめる。


甘えるみたいに首に埋められる顔で
頬にかかる金髪がくすぐったい。


こんな可愛い姿、普通は頭を撫でてあげたくなる所だけど今日は絶対しない。




「でも私以外のところではいっぱい吸うから嫌だ」