「禁煙の条件!!
今日こそは聞くから!!やっと冬也の喫煙を止められる!!」
「止めるって別に吸ってないよ」
「……え?そうなの?でも条件の期限切れてるよね?」
「切れてるけど、後々吸ってたこと分かったら叶葉怒っちゃうでしょ?それ嫌だから」
あれれ??
「それなら条件つけなくても禁煙してくれるの?」
「さぁー?叶葉はどっちだと思う?」
明らかにからかっている。
キッ、と睨みを利かせてみたら全く相手にもされずに愉快そうに笑われた。
条件なしなんて、
夢のようだけどそれだとだめだ。
冬也ばかり我慢させてはいけない。物々交換だから、フェアにいかないと。
「条件、なに」
「……そうだね」
片手を顎に当てて、考えるような動きをした彼は続けてこう口を開いた。
「じゃあ明日家来てよ」
「いえ?」
「うん。俺は叶葉と二人で勉強会したい」
「……そんなの私からしたらご褒美だよ?
……私、冬也先生を独り占め出来るの!?」
そんなのほぼ学年1位確定演出じゃん。冬也のマンツーマン授業なんて価値があり過ぎる。
それに冬也と2人っきりで入れるなんて天国だ。
「良かった。じゃあ明日おいで、なんでも教えてあげるから」
このオレンジ色の空の下で、
私は人知れず決心した。
─────これは学年1位を取ってやる、と。
勉強会の終わりと同時に高得点を取るための1週間が始まったのだった。



