どういたしまして、そう言って己の髪を耳に掛け、
にこやかに微笑んだ冬也は残りのコーヒーもそれぞれ渡していく。
さっきまでの空気は一変して完全に缶コーヒーに上書きされた。
「今日楽しかったよ。高校生に戻ったような、少し若返った気がする。あと1週間頑張ってね」
残り1週間。
今年度最初の期末テストでどれ程の点を取れるかによって夏休みへの心持ちが全然違う。
冬也に頼み込んで勉強会参加してもらったんだもの、しっかり学年一桁にくい込んでみせる!
「あ、そうだ。冬也さん連絡先交換しましょう」
「うん、いいよー」
男たち2人の連絡先交換を見守って、
腕に巻きついている結花を引き離したら私たちは各々帰り道を歩き始めた。



